四柱推命を勉強していると、怖い漢字に多く出会います。星占いやタロット占いなどと比較すると、辛気臭い、怖い、おしゃれじゃない・・・という印象。
でも、自分にはこういう本質があり、こういう使命があり、こういう運勢の中にいるのだと知るためには四柱推命じゃなくてはだめだったので、仕方ありません。
四柱推命を、恐怖の占いとしてしまっているのが、「天中殺(空亡)」なのではないかと思います。一番インパクトがあり、一番気づきやすいため、わたしも四柱推命を勉強し始めたきっかけがこれです。
空亡というのは、天中殺とか大殺界とか呼ばれているものと同じです。個人的には一番意味が伝わりやすい「空亡」を採用していますが、今回は受講している講座のシステムで算出する表を使うため、「天中殺」を使っています。
zoom(リモート)やカフェでお話する際には「空亡」を使うことが多いと思いますが、同じ意味だと把握しておいてください。
♦ 天中殺って何?
干支というのは、「十干と十二支の組み合わせです」ということは前回「命式を読む/日干」にも少し書いています。鋭い人は、ここでピン!と来たかもしれません。・・・そうです、数が合わないんです。
干は「天のエネルギー」、支は「地のエネルギー」を表しています。そして、干支は「天と地」の2つのエネルギーで成り立っています。
でも、組み合わせていくと干がない十二支が2つできちゃうわけです。
サンプルをみてみましょう。

ここでは上の段の申酉を観ます(下の段は別のもので、これはまた後日説明していきますね)。
日柱が甲戌でした。これで表を作ってみますね。上の段に「甲」下の段に「戌」と書いて、あとは順番に埋めていくと・・・

申と酉の上に何もないですね。だから、申と酉が天中殺にあたります。天(空)が亡いので空亡ともいうわけです。
申と酉は年、月(8月9月)、時間(15時~19時)で回ってきます。しかし、一番注意が必要なのは年で、次に月です。重なる場合はさらに要注意!
天からのエネルギーがなくなる時期なので「天からの恩恵を受けにくい」ため、少し不安定な状態だと捉えることができます。
でも、昔は新しいことをしてはいけないとか、じっとしていなくてはいけないと言われていました。実際に占い師のミレイさんが、今年と来年が天中殺なので、占いを始めるのは天中殺をあけてからの2026年ということなのです。
ミレイさんは練習のため、有名人を占っています。かなりの確率で、離婚したり犯罪を犯したり、亡くなったりした人が天中殺の時期であることが多いのですが、その理由を考えれば、「この運気のしくみを知らなかったので、天中殺に合わせた行動ができなかったから」と言えます。
今まで何度も天中殺を体験して、周囲の人の天中殺を見ていてだんだんわかってきたことは、
・たしかにうっかり事故は多い
・離婚や別れる人が多い
・紛失物が多い
・お金が出ていくことが多い
・過ちを正される(犯罪が露見する)
・・・・・・
(本人や家族が)亡くなったことについては、そうじゃない時に亡くなる人もいるので、一概には言えないため、これには触れません。
手放すものが多くなるのも天中殺の特徴のような気がしています。しかし、失うわけではないんです。手放すべきものを手放しただけ。修正しなければいけなかったことを修正することになっただけ。
♦ 天中殺、どう過ごす?
むやみに恐れて、テンション下がって、今は運気が悪いんだと思いこんで・・・・・そうしたら、ますます運気は下がります。
運気には流れがあります。これは毎年同じで、12年周期で上がり下がりは同じなんです。ご想像通り、天中殺の2年、2か月は運気は一番下がっています。でもどこまで下げるかは行動で変えることができます。
ここで、母の話をします。わたしの母のことはきらら舎ラジオでお話しましたが、今年(天中殺)に突入してから、不平・不満・悪口・グチを言わないように心掛けたんですね。それまではひどかった(笑)
不平や悪口を言うということは何か嫌なことがあったということ。でも、それを口に出して言うと、その時の感情が再び自分を取り囲むわけです。もしかすると、受けた時以上になって、再びその感情に取りつかれます。・・・・・いいことないんです。
まあ、言うことでスッとするという場合もあるかもしれませんが、脳科学者と精神科医によれば発した悪口が、実際には自分の脳を傷つけているのだそうです。人は誰かの悪口を発するとドーパミンなどのホルモンが分泌されるのですが・・・この話はいつかまた。
母が誰かの悪口を言ったら、「でも、〇〇してくれてるじゃない」とその人が母にしてくれていることを言い返しました。「ああ。歩けたら、〇〇に行きたいのにな」と言ったら、「足は不自由でもトイレには伝わり歩きでいけるじゃない。目も見えるじゃない。美味しい物も食べることができるじゃない。」と、言い返しました。
やがて、不平・不満・悪口・グチを言わないほうが、自分も気分がいいことがわかったら・・・・・元気になったのです。血糖値も下がったのです。
天中殺で「天からの恩恵を受けにくい」分を、気分を上げたり、誰かのために何かをしたりすることで補うと、それほど運気が駄々下がりしません。
ただ、たしかにタイミングが悪かったり、注意が散漫になりやすかったりする時期ではあるので、急がない・焦らない、整理整頓・断捨離、行動の前に勉強や下準備をいつもより念入りにする、いつも以上に健康には留意する・・・・・
♦ 後押ししてくれるエネルギー
天中殺が「申・酉」という場合は、この時期には「天からの恩恵を受けにくい」。また、「申・酉」のもつものがない・・・と、とらえることができます。しかし、無い分、それと反対にある十二支からの後押しがもらえます。

サンプルでは「申・酉」天中殺なので、その反対側を観ます。それぞれ「寅・卯」になります。申酉天中殺グループの人は、寅と卯の後押しがもらえます。
十二支などのところで、それぞれのエネルギーのお話をします。自分にない(天中殺)十二支と後押ししてくれる十二支の特徴を把握して、生きやすい道を一緒に探すことにしましょう。
♦ おまけ
わたしが受けている講座は、依存させて儲ける占いからの脱却を目指す占い師さんが噴気して始めたものです。しかし、始めた年は、その人の天中殺が始まった年。わたしは、占い師なのに天中殺で新しいこと(しかも大きなこと)を始めちゃうのか!!と驚きました。2年続く天中殺の最初の1年目はそろそろ終わります。その方が始めた活動はとても成功して多くの人の心に響いています。
人生は誰かにナビゲーションしてもらうのではなく、自分自身が決めるもの。占いは地図のようなものだと考えています。