今月の暦と季節のめぐり

芒種からはじまる、6月の歳時記と運の流れ
6月は、二十四節気の第9番目「芒種(ぼうしゅ)」から始まります。
例年、6月5日頃から約2週間がその期間です。
「芒(のぎ)」とは、稲や麦などの穂先にある針のような部分。
この時期は、田植えや麦刈りなど、穀物の実りに向けた大切な作業が始まる季節です。
そして6月21日頃には「夏至(げし)」。
1年で最も昼が長くなる日。
けれど、陽が極まったその瞬間から、陰が静かに動き出します。
種が芽吹き、風に乗り、いよいよ「根を張る」季節へ。
雨はただの水ではなく、大地とつながる「根のまじない」。
目に見えない成長のために、静かに、深く、私たちの中にも何かが根づき始めます。
◆ 七十二候のうつろい(6月)
蟷螂生(かまきりしょうず)(6/5頃)
小さな命が草むらに現れ始める頃
腐草為蛍(ふそうほたるとなる)(6/10頃)
朽ちた草の湿りの中から、蛍が光りだす幻想の季節
梅子黄(うめのみきばむ)(6/15頃)
梅の実が色づき、梅干しや梅酒の仕込みどき
乃東枯(なつかれくさかるる)(6/21頃)
夏枯草(うつぼぐさ)が枯れはじめる──夏至の兆し
菖蒲華(あやめはなさく)(6/26頃)
水辺に咲く花が静かに、しかし確かに季節を伝えてくれる
◆ 今月の運の流れ
── 水が巡り、陰が芽を出すとき
陰陽五行で言えば、水と陰の気が少しずつ混じり始める時期。
火の気が高まった5月から、少しずつ湿りと冷やしのエネルギーへ
外向きだった運気が、内側に「根づく」ように切り替わっていきます。
ここで焦って動きすぎるより、土台を整える・地固めが吉。
雨が多く、気分が揺れやすい時期でもあるけれど、
それは「内側で育っているもの」がある証拠。
見えない部分の成長を信じて、静かに整える時間にしましょう。
◆ 暮らしのヒント
── 湿と火のバランスをとって巡らせる
旬の食材
青梅(梅干し・梅シロップの仕込みに)
とうもろこし・枝豆・オクラ・ズッキーニ
あじ・いさき・いわしなど脂の乗った魚
紫蘇・みょうが・生姜など、香りのあるもので気の巡りUP
身体と心のケア(薬膳・養生)
湿気による「だるさ」「むくみ」「気分の重さ」に注意
利水・健脾(胃腸を助けて水分をさばく)食材を意識
→ はと麦・冬瓜・小豆・黒豆・とうもろこしヒゲ茶 など
お風呂で汗をかく・散歩で軽く汗をかく=「巡らせる」ことが養生
暮らしの歳時記
梅仕事(梅干し・梅酒・梅シロップ)── 手仕事と浄化
夏越の祓(なごしのはらえ)(6月30日)── 半年の穢れを祓う神事
紫陽花の花手水や、雨音を楽しむ時間もおすすめ